設置費用を節約するために風呂場を共有にすると

共用型2世帯住宅は、家の中のいくつかの部分を共有して利用します。どの部分を共有するかはじっくり考えなければならない問題です。

共用する時に注意しなければならない場所の1つが風呂(バスルーム)です。

二世帯住宅で風呂場を共有にする理由で多いのは圧倒的に建築費用を節約することでしょう。

風呂場の建築に要する費用はもしそれがオール電化方式のものだと100万円を越えることも珍しくはありません。

つまり一つ造るのと二つ作るのでは費用の点で大違いなのです。

したがって建築時にはそうした費用の面だけが大きく頭にのしかかって、他のことに頭が回りません。

特に予算に余裕がないときはなおさらです。

なにぶん100万円の差は大きく、その魅力についつい負けてしまうのです。

家庭生活において入浴という行為は非常にウェイトの大きいものがあります。

仕事から疲れて帰ったあとの風呂の気持ち良さは格別です。

まさに明日への英気の源です。そんな大事な入浴はやはりしっかりとプライバシーの守られたものでなければなりません

間違っても他人からせかされて入ったり出たりしたくはありません。

ましてや二世帯住宅で人数が多いため、家族の入浴の順番が決められているというのも嫌なものです。

せめて1日の終わりの入浴ぐらいは気兼ねなくゆっくりとやりたいものです。

こんなにもある風呂場共有のデメリット

二世帯住宅で風呂場が共有の場合、最も問題になるのが入浴時間です。

それは家族の人数が多いため自分の好きなときに入浴することができなくなることがあるからです。

当然のことですが、親世代と子ども世代の生活習慣は大きく違うのが普通です。

特に親世代が現役を引退しており、子ども世帯がサラリーマンの場合はその違いが大きいでしょう。

サラリーマンの場合、普通に帰宅しても夜の7時ごろになるのは珍しくありません。

したがって家庭での行動はすべてそのあとに開始されるのです。もちろん入浴もそうです。

この時間帯だと、すべての行動開始時間が早い親世代はすでに風呂はすませていることでしょう。

したがって帰宅してすぐ入浴することはできるのですが、ときには食事を先にしてしまったりすることがあります。

すると長い時間風呂の温度を保つために光熱費がかさみますので、こうしたことが親世代の不満になります。

それでついつい先に風呂に入るようにと、親が口出しすることになったりします。

小さなことでもこうしたことが積もり積もるとストレスに感じるのです。

また親にしてもいつも子ども夫婦より早く入浴するのも気が引けるのではないでしょうか。

その他にも風呂場の共有によるデメリットは多々あります。

でも少しでもこうしたデメリットを少なくしようと思えば、子供世帯のほうにシャワー室だけでも設けることです。