二世帯住宅で玄関を共有にする事とは?

共用型2世帯住宅は、家の中のいくつかの部分を共有して利用します。どの部分を共有するかはじっくり考えなければならない問題です。

共用する時に注意しなければならない場所の1つが玄関です。

二世帯住宅では世代が違う世帯が一緒に住むため、価値観や生活習慣の違いもあり、お互いのプライバシーを侵害しないようにするため、多くの場合玄関も含んだ完全分離型を採っているケースが多いようです。

しかし中には他の部分は分離しても玄関だけは共有にする家族もあります。

その理由は様々で、例えば敷地の都合で二ヶ所に設けたら狭くなるとか、小さい子どもがいるので外出時に両親に面倒見てもらうのには共有のほうが何かと便利なことなど、いろいろです。

また二世帯のうち、親世帯のほうは孫に対する愛情から、せめて玄関でも共有にしておけば接触の機会も増えるのではと、そうした期待からも玄関共有にこだわる傾向があります。

したがって子供世帯は完全分離型を希望していても、つい親の希望に妥協してしまうケースも少なくはありません。

確かに共有型だと、外出や帰宅がお互いに分かり、時によっては行き先や帰宅時間を聞かれたりして煩わしく思うこともあるかもしれません。

でもそれも親子関係の良し悪し次第で、別に気にならないこともあります。

それに先ほども触れたように、共有型二世帯住宅のいいところはお互いが助け合いができることです。

特に小さな子どもがいる場合など、気軽に世話を頼むことができるからです。

二世帯住宅、玄関共有のメリット・デメリット

玄関共有だと、確かにお互いのプライバシーはある程度損なわれます。

それは共有だと、どうしてもお互いが干渉しあうからでしょう。

特に外出や帰宅の時間がわかるため、ついつい行き先や帰宅時間を尋ねたりします。

それに訪問者も分かってしまいますから、人を招くにも気兼ねします。

また最大のデメリットといえるのが、外出時に自分たちのスペースを覗かれる心配があることです。

まあ、これも仲の良い親子だとなんていうことはないかもしれませんが、少しでも仲たがいしている関係だと、留守中に部屋に侵入されアラ探しをされないとも限りません。

したがって外出時にそういう心配もしなければならず、それがストレスにもなりかねません。

また、そうしたプライバシー侵害に耐え切れなくなり、新たに玄関を二つに分ける工事などすると、それだけ余分な費用がかかることになります。

こんなことにならないように玄関の共有については建築前に十分検討する必要があります。